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スタッフコラム

相次ぐ地下駐車場での事故を防ぐには…?

こんにちは

いきなり私事で恐縮ですが先日階段を下りていたら足を踏み外し、
下から3,4段目から見事に落ちました。
落ちた時は特に出血もしておらず、目立った傷は無かったのですが
2日後にはかなりひどい内出血を起こしており
目も当てられない状況になってしまいました。
転び方が良かったのか骨には異常が無かったようで
内出血で済んだのが不幸中の幸いでした。
皆様も十分お気をつけてお過ごしください!

さて、
本日のメルマガでは地下駐車場で消火設備から放出された二酸化炭素が充満し
作業員の方4名が亡くなってしまった事故について触れていきたいと思います。

まずは事故の概要と事故原因の可能性について簡単に記載いたします。

■事故概要
・マンション内の地下に車を収納する立体式駐車場で発生
・駐車場には二酸化炭素を放出するタイプの消火設備が設置されていた
・消火設備は二酸化炭素を放出し空間内の酸素濃度を下げ、
火が燃え広がるのを防ぐもの
・消火設備の操作盤は地上1階の駐車場出入り口に設置
・地下の駐車場内には操作盤は無いが、自動火災報知器が
火災を感知すると操作盤のボタンを押さなくても自動で
二酸化炭素が放出されることがある
・マンションの住民は駐車場の地上1階で車を停め、
機械を操作して車を地下に収納するため地下部分に
マンション住民を含めた一般の人が入ることは無い
・事故当日は天井の板およそ200枚を張り替える作業を行っていた

■事故原因の可能性
・張り替え作業中に自動火災報知器が熱や煙が出ていると誤って認識したこと
・天井版の張り替え作業中は自動火災報知器を外す必要があり、
配線に繋がったまま天井からつり下がっている状態だった
・つり下がっている状態になることにより、通常より誤認識が起きやすい状態だった
・火災報知器の電源を切ることにより、誤認識を防ぐことができた可能性があるが
作業員らは電源が入ったまま作業をしていた
・二酸化炭素消火設備を取り扱う消防設備士などの責任者が現場に配置されていなかった

以上が事故の概要と、現時点で想定されている事故原因です。

同じタイプの消火設備は地下駐車場などに多く設置されており、
設置の際に業者が任意で行う登録は年々増加しています。
都内だけでもおよそ3500に上るとされ
実際、私の自宅マンションの地下駐車場にも同タイプの消火設備が設置されています。

では、なぜ二酸化炭素消火設備が増えているのでしょうか?
理由は以下の2点です。
1.安価で設置できる
2.消火の際に水に比べ電機設備や機械への影響が少ない

設置数が増えている一方、今回のような事件は珍しいものではなく
今年1月、去年12月、平成22年にも発生しており、今回の事故を除くと
都内では2016年以降の5年間で計6件発生し、2名が亡くなっています。

このような事故を起こさないためにも、
専門的な知識がある消防設備士などが現場に立ち会うといった対策も必要ですが、
KYK(危険予知活動)やKYT(危険予知訓練)も有効ではと個人的に考えています。

今回の地下駐車場で発生した消火設備の誤作動による事故防止においての
KYKやKYTは専門知識がある消防設備士が同席することを
前提にしたものではありますが、作業前にどんな危険性があるかを
予知することで防げる事故もあるかと思います。

弊社でも現場の事故を減らすお手伝いをしていきたいと考えています。
事故が起きてからでは遅いです。
事故を未然に防ぐための取り組みを行っていきましょう。

お気軽に弊社までご相談ください。
お問い合わせはこちら

最後になりましたが、
今回の事故で亡くなられた作業員の方々のご冥福をお祈りいたします。

本日もお読みいただき、ありがとうございました。