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目視録通信

Vol.157 八王子のアパート外階段の崩落による住民死亡事故

アメリカフロリダの12階建てマンション崩落事故
 八王子市の築8年の3階建て賃貸アパートにおいて、4月17日に外階段が崩落して住民が転落死するという悲しい事故が起きた。この外階段の設計は鉄骨造になっていたが、実際には木造の踊り場に鉄骨造の階段を取り付ける構造に変更されており木造腐朽により崩落してしまっている。アパートを施工した株式会社則武地所(相模原市)は5月13日に破産申請をおこなっている。国土交通省では同社が施工したアパート166棟(2010年度以降)の調査をおこなっており、同構造のアパートが多数存在している。

 先週6月24日の深夜1時30分頃、アメリカフロリダ州で12階建てのマンションが崩落するという衝撃的な事故が起きた。これから原因究明されるのであろうが、残った建物の崩壊後を見ると左側では鉄筋も見えず剥がれた壁が残っている。この建物は1981年に建てられて築40年経過すると言う。マイアミのリゾート地で海際で塩水の影響もあったし地盤沈下も起きていたとの指摘もある。被害者が少ないことを祈るしかない。

どちらの場合も人命を守るべき筈の建築物が、このような凶器と化すようなことは絶対にあってはならないことであると思う。個別の事故に留まらず、類似施工を継続していたとすると危険と思われる建築物は速やかに修補されるべきである。アパートやマンション所有者は、リスクヘッジするためにも点検しておく必要がある。